このオゾンはぼくたちを有害（ゆうがい）な光線（こうせん）（紫外線）（しがいせん）から守（まも）ってくれている。それだけじゃない、太陽（たいよう）の熱（ねつ）を吸収（きゅうしゅう）し、いまの地球（ちきゅう）の気候（きこう）を維持（いじ）してくれていることもわかっている。でも、こんな働（はたら）き者（もの）のオゾン層（そう）はたった２・３ミリの厚（あつ）さしかないんだ。
　最近（さいきん）、南極（なんきょく）や北極（ほっきょく）でこのオゾン層（そう）にぽっかりあなのあいた「オゾンホール」が発見（はっけん）されたのは知（し）っているよね。ここでは、ほかの地域（ちきゅう）よりも、オゾン層（そう）がとてもうすいから、紫外線（しがいせん）が直接（ちょくせつ）ぼくたちに降（ふ）りそそぐ。紫外線（しがいせん）は日焼（ひや）けとか、カーテンの色褪（いろあ）せなどの原因（げんいん）になるものだけれど、あんまり強（つよ）い紫外線（しがいせん）を浴（あ）びることと、生物（せいぶつ）にとってとても悪（わる）い影響（えいきょう）を与（あた）えてしまう。つまり、オゾンホールの下（した）は生物（せいぶつ）にとって危険地帯（きけんちたい）なんだ。ところが、このオゾンホールは年々（ねんねん）広（ひろ）がっていることも確認（かくにん）されている。
　なにが原因（げんいん）なのかな？
　オゾン層（そう）の破壊（はかい）は人間（にんげん）がつくりだしたフロンという物質（ぶっしつ）が原因（げんいん）なんだ。フロンは冷蔵庫（れいぞうこ）やエアコン、スプレーのほか、コンピューター部品（ぶひん）の洗浄（せんじょう）なんかに使（つか）われている人工物質（じんこうぶっしつ）なんだよ。このフロンガスはゆっくりと大気圏（たいきけん）まで登（のぼ）っていき、そこで、紫外線（しがいせん）を受（う）け分解（ぶんかい）されるとき、オゾンを壊（こわ）すんだよ。