みなさん、はじめまして。
「はじめてのボランティア」の第1回は点字の勉強だよ。
みんな点字って知っているよね。そう。目の不自由な方が読み書きするための字。でも、点字を知らないと、少し見ただけでは、紙のうえに小さなデコボコがあるだけで、何がなんだかわからないよね。
ところが! ちょっとしたきまりを覚えれば、きみたちもかんたんに点字を読んだり書いたりできるようになるんだ。
そこで、今回「こどもくらぶWeb」の編集長が点字のコツを教えちゃいます。みんなと一緒に点字を勉強するのは編集部のマツモト(おんなの人だよ)です。よろしくね。
その1 点字の歴史
マツモト:最近は、いろんなところで点字を見かけるようになりましたね。郵便ポストとかキップの自動販売機とか……。電話のこの点も点字ですよね。
編集長:そうです。“カードいりぐち”って書いてあるんだよ。ついでに、その下は“へんきゃくぐち”って書いてあるんだ
点字が日本に入ってきたのは1880年ねん、明治13年と言われていて、100年以上も前の話なんだけれど。
マツモト:わたしの生まれる前の話ですね〜。
編集長:ぼくだってそうだよっ。・・・さて。
ちょっとむずかしくなるけれど、ここで少し点字の歴史についておさらいしようね。
もともと点字は18世紀ナポレオンの時代に、フランスのバルビエという士官が暗闇の中でも伝令を伝える方法として考え出したんだよ。ところが彼は、この点字が、軍事目的だけじゃなく、目の不自由な人のための文字として活用できることに気づいたんだ。
その後、ルイ・ブライユという人が、バルビエの点字に本格的な改良を加えて、いまの6つの点を組み合わせる点字ができたんだ。1825年のことだよ。
さて、日本に点字が入ってきたのはこれより50年以上遅れた1880年。東京盲唖学校長の小西信八という人がブライユの点字を使って、ローマ字表記による日本語を点字にしたんだ。
その後、同じ学校の先生だった石川倉次がかな文字48種類をより合理的に表すために研究を重ね1890年点字組織を発表し、1898年には、拗音組織を加え、現在の6点式の日本語点字組織を完成させたんだよ。
点字の基本を覚えよう
マツモト:う〜ん、むずかしいっ!
ところで、これが点字ですよね。
編集長:そうだよ。これは“くに”と書いてあるんだよ。ちょっと点字は目で見てもよくわかりにくいんだけれどね。
マツモト:何がなんだかわからないですね。(-"-#)
編集長:まあまあ。今回はまず、例を見て、点字がどんなものか、確かめて見ようね。
つぎの絵を見てみよう。
この6つで1文字「く」
この6つで1文字「に」
マツモト:ふーん。点字は6つの点で1つのかなを表すんですね? はじめて知りました。それに、6つの点といっても、点があるところとないところがあるんですね。
編集長:そうなんだ、分かりやすくするために6つの点に番号をふってみようか。
この@〜Eに点を1つから6つ打って文字を表すんだ。例えば、@に1つ打てば『あ』、@とAに打てば『い』、@とCに打てば『う』で、@からE全てに打てば『め』となるんだよ。
これが「あいうえお」だから、次回までによく覚えておいてね。
マツモト:何か暗号みたいでおもしろいですね。
編集長:そう、点字を学ぶとき、この“おもしろい”と思う気持ちは大事だね。今回は、ここまでにして、これからもいっしょに楽しく点字を学習していこうね。
マツモト:よーし、がんばるぞおー。(^
^)/~~~
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